「ひきトッツォ」「紙トッツォ」と呼ばれ、その厚みを話題にしていただいている
『デザインのひきだし44』(ありがとうございます!)。板紙・厚紙特集はもちろん、連載記事も力を入れてつくっていますよ。今回は連載のなかから、雪が担当する連載2本の内容をご紹介。
まずは
「もじモジ探偵団」。
街や生活のなかで見かけた「気になる文字」を、アイアイ探偵と助手のネコくんが調べてレポートする本連載、今回のテーマはこれです。

そう、「ボンタンアメ」。おそらくだれもが一度は目にしたことがあるロングセラーのお菓子です。誕生からまもなく100年。変わらぬデザインで愛され続けている「ボンタンアメ」は、いつどうやって生まれたのでしょうか。どこかなつかしい「ボンタンアメ」の文字やパッケージデザインは、どのように生まれ、現在に至るまでどのように育まれてきたのでしょうか。もじモジ探偵団がその変遷に迫ります。

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そしてもう一つの連載「名工の肖像」。

こちらには、三省堂印刷で活字組版の時代から辞書組版に取り組んでこられた、中山茂さんが登場。活字組版から電算写植に移行した際のお話もうかがっています。今回も写真家・池田晶紀さんによるポートレートが最高です。
取材に同行いただいた、三省堂辞書編集部Oさんによるコメントを少しご紹介しましょう。
「見やすく使いやすい辞書をつくるため、三省堂の辞書編集部は見本組の段階(紙面のレイアウトを決める)をとても大切にしています。それも三省堂印刷・中山さんに教えていただいたおかげ。三省堂の辞書は『なんとなく見やすい』。それくらいの印象かもしれません。実はそれは活字の時代からの経験に裏打ちされたものであり、とてもとても大切にしていることだったのです」
「名工の肖像」の記事では、その「活字の時代からの経験」がどのようなものだったのか、中山さんがどんなふうに「見やすく使いやすい辞書組版」を身につけたのかについてうかがっています。

最初は活字鋳造に配属されたという中山さん。どんな順番で鋳造を学んでいったのかのお話も「なるほど」の連続でした。
そんなわけで『デザインのひきだし44』、その他の連載記事も充実しています!
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書店にはまだまだ並んでいます。みなさまぜひ、よろしくお願いいたします!