今日、『デザインのひきだし30』が発売となりました。発売前に弊社在庫がゼロになる……という事態で、ご迷惑おかけしているところもあるかと思います。すみません。
でも、創刊10周年をこんなにうれしく迎えることができるとはと、本当にありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。全国の書店さん、たくさんのご注文ありがとうございます。そしてお手にとってくださる読者のみなさま、本当にどうもありがとうございます。みなさまのおかげで、10年間続けてくることができました。
そんな10周年感謝カンゲキ記念号ですが、内容をご紹介します。お伝えしたいこと満載で長くなりますが、お付き合いくださいませ。
『デザインのひきだし30』
特集|日本中のあらゆるスペシャル印刷加工を完全網羅!
新しい特殊印刷加工の教科書
透明ニスの厚盛りや箔押しだけが特殊印刷じゃない! 日本中の特殊印刷や特殊加工を108種類、ドドーンとご紹介する永久保存版の1冊です。別冊付録として、特集でご紹介している特殊印刷加工の実物サンプルを89枚綴じ込んでいます。
というわけで、今回は本誌+別冊(3種類)という仕様で、書店店頭ではボコっと膨らんでOPP袋に入って陳列されていると思います。なんか……付録いっぱいの女性誌みたいな感じです。
表紙には、特殊印刷加工特集に合わせて、こんな感じの特殊印刷がなされています。
白く浮きだしたものが2段階の厚みで入っていて、その上からさらに金がのっているという仕様。いったいどういう印刷加工をしたかわかりますでしょうか? 私はこの印刷サンプルを始めてみたときには、どうやっているのか全然わかりませんでした。聞けば知っている加工だったのに。。くやぢい。
本誌は今回から、アートディレクションを鈴木千佳子さんにお願いしています。ロゴも縦書きのものに変わり、誌面デザインも一新されています。
鈴木さんから、巻頭の特集扉のテキストは、私の手書きでというお話をいただいて、最後まで抵抗したのですが、やはり心が伝わるかな……と思い直し、書かせていただきました。
特集の巻頭には、海外のすごい特殊印刷加工の取材記事を入れています。こちらは世界でここしかやっていない、ドイツの小口加工工房のお話。本の小口を三方金加工することは日本でもありますが、さらにそこに刻印をいれているんです。すごい!
108種類ご紹介している特殊印刷加工は、地色によって「ピカピカ」とか「凸凹」とか「スケスケ」「見え方が変わる!」など、カテゴリ分けして掲載しています。



この特集と連動した別冊付録がこちら。
A5サイズで、本誌よ分厚い冊子になってしまいました(苦笑)。
こちらに特集で紹介した特殊印刷加工の実物サンプルが89枚綴じ込まれています。
例えば
●箔押し(2色押し)/一度通しでこの加工すべてができるんです。
●村田金箔のベーシックなメタリックホイルサンプル/ついつい見本帳が見つからなくなるんですよね……
●カタニ産業の変わったカラーのメタリックホイルサンプル/こんな色があったなんて!

●クルツの見る角度によって紫と水色に変更する箔「ポーラライト」サンプル/美しい!
●従来品より明るい銀インキ「フラットシルバー」/マットPP貼ったサンプル最高です!
●新しい広演色インキ「Kaleido Plus」と新しいシルバーインキ/オフセット印刷でこんなに輝くシルバーが刷れるなんて!
●ホロフィルム貼り+UVオフセット印刷+擬似エンボス
●紙が透明化する加工ワックスプラス(エッジタイプ)/こんなに細かい柄を透かせるなんて!
●パチカへの加熱型押し加工/網点までできるなんて、神!
●ふわふわなフロッキー加工/紙地に影響をうけているのがおもしろいです
●活版印刷(すべて鉛の活字と罫線活字!)で刷られた時刻表
などなど、1枚ずつ本当に見応えのあるサンプルが89枚続きます。
そしてこれ以外にも今号には2つの別冊付録がついています。
★紙器研究所 小冊子
福永紙工が母体となって活動している、紙器研究所。その研究結果をまとめた小冊子がついてきます。機械でつくれる箱を基本として、どんな新しいかたちの箱がつくれるのか。すごく興味深いです。
そしてもう一つの別冊が、祖父江慎さん考案の新しい色付きチップボール「ゆるチップ」の全色見本帳。
こんな風に、10周年記年号らしく(?)豪華な内容で、お値段据え置き2000円(税別)! 全国書店で発売中ですので、どうぞお手にとってご覧くださいませ。