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デザインのひきだし・制作日記

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日本唯一の手木版和装本出版社

『デザインのひきだし』創刊号から連載している「本づくりの匠たち」。過去の連載をまとめた単行本『本づくりの匠たち』もありがたいことに、ご好評いただき、順調に版を重ねております。

そんな「本づくりの匠たち」ですが、『デザインのひきだし14』では、 日本唯一の手木版和装本出版社である、京都の「芸艸堂(うんそうどう)」へ伺いました。
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いやぁ、もう「すごい!」のひとことです。昔から連綿と受け継がれてきた、数多くの「版木」。それが倉庫に山と積まれ、芸艸堂の方々でさえも「まだどんなものがあるのかわからない部分がある」というくらいの膨大さ。

刷りもの自体も、他の印刷物とはまったく違う刷り上がりで、私は特にその色の美しさに目を奪われました。今回は芸艸堂さんはもちろん、木版の彫り師さん、摺り師さんのところへも伺わせていただき、その仕事ぶり、手先の動きに釘付けでした。

詳しくは本編をご覧いただくとして、こぼれ話をひとつ。本を出版することを「上梓する」といいますよね。これ、実は木版から来ている言葉だそうです。

現在、木版に使われる木材は「さくら」などですが(それも少なくなって、表面がさくらの合板なども多いようですが)、昔は「梓(あずさ)」の木を使ったそう。そこから、梓の木を使って版木を彫り、出版することを「上梓する」というようになったそうです。ほーっ! なるほど。
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by design_hikidashi | 2011-10-21 12:17 | ただいま制作中!

装丁道場がすごい!

『デザインのひきだし14』でも、巻頭で連載「装丁道場」を掲載しています。いつも「私が小説を編集していたら、ぜひブックデザインをお願いしたい」と思っている方に依頼して、デザインしていただいているのですが、今回はその希望がすべて通り、すばらしい3人の方にご登場いただいています。

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鈴木成一さん、服部一成さん、菊地信義さんです。

それぞれどんな『注文の多い料理店』をブックデザインしてくださったか、ぜひご覧ください。
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by design_hikidashi | 2011-10-19 18:18 | ただいま制作中!

ニスもPP貼りもUVラミコートも、こんなにたくさん種類があるのか!

『デザインのひきだし14』が先々週くらいから書店に並んでいます。amazonでも現在は品切れになっておらず、すぐお買い求めいただけるようで、ちょっとホッとしています。

本書内容について、まだあまりご紹介していなかったので、今日から少しずつご紹介していきたいと思います。

初日の今日は、巻頭特集「表面加工 A to Z」です。印刷した後に、汚れ防止や強度アップなどの機能的な目的のためや、ツルツル・マット・ホログラムになどといった華飾目的のため、その両方の役割を担っているのが「表面加工」です。

「表面加工」と一口に言ってもよくわからないかもしれませんが、「ニス引き」「PP貼り」などと言われるとピンとくるのでは。こう聞くと「そんなに特集になるほど、種類とか特徴とかあるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません(本特集のリサーチ段階で、表面加工業者さんからも何度もそう言われました)。いやいやいやいや、特集になるどころではなく、実際には紙幅の限界で、泣く泣く落としたネタがいくつも……。

そんな厳選した表面加工のさまざまなな技術を「塗る」「写す」「貼る」という3つに分けてご紹介しています。「OPニス」といっても、そこには様々な種類があり、ほかにも各種ニスを合わせるととんでもない数に……。そんな中で一番透明なニスってなんだろう? そんな素朴な疑問にも応える内容になっています。

詳しくは本書をご覧いただければと思いますが、特集関連綴じ込み付録のことをチラリとご紹介したいと思います。今回は各種表面加工を駆使したオリジナルデザインサンプルが13種。そしてニスやUVラミコート、各種PPを、同じ絵柄を印刷した上に施して、それぞれを見比べることができる表面加工サンプルが18種(+未加工印刷サンプルが1枚)綴じ込まれています。

オリジナルデザインサンプルとしては、まず「メタリックOPニス」
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写真で見ても全然わかりませんね……。これは通常、グロスかマットの透明ニスしか見たことがないOPニスに、金、銀、銅、シャンパンの4種類のメタリック調ニスが登場。それを墨で刷ったビジュアルの上に重ねて刷っています。半隠蔽しますので、地色が見えつつ各メタリック調になるという、不思議なニスです。

こちらは「パール調の水性コーターニス」
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オフセット印刷機についた「フレキソコーター」と呼ばれるニスユニットを使って刷るニスで、こちらは熱で固めるタイプ。(ほかにUV照射して固めるタイプもある)通常のOPニスより盛り量も多くできるため、浮世絵の雲母刷りのような、すてきな輝きです。UVタイプも同じ絵柄(セキユリヲさんデザインです!)で刷り比べて綴じ込んでいますので、併せてご覧ください。

UVラミコートの進化版もご紹介しています。それがこの「ニンジャコート」
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一見、ホログラム転写されたUVラミコートに見えますが……

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! テープを貼って剥がすと、下から別のホログラムが!! このホログラムはほかの模様でももちろんできますよ。いやぁ、すごいですねー。

最後にラミネートからひとつご紹介します。よく「マットPP」貼りをすることがあると思いますが、黒など濃色の上にかけると、ツメで引っ掻いた跡などがすぐについてしまい、目立ちますよね。
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(赤く丸した部分。ツメで引っ掻いた跡がすぐについてしまった)

でも、今回綴じ込んでいる「スカッフフリーマット」というマットPPフィルムを使うと、ぜんぜん傷がつかない!
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これはホントにすごい!!! 嘘みたいですが、いくらこすっても大丈夫なので、ぜひ綴じ込みサンプルで実験してみてください。

これ以外にも多数綴じ込んでいますので、写真で見てもわからないこれらのすばらしき表面加工、ぜひ現物でご堪能くださいませ。
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by design_hikidashi | 2011-10-19 11:29 | ただいま制作中!

次はモリサワ文研! 「もじ部」参加者募集のお知らせ

※多数のご応募、ありがとうございました。募集を締め切りました(2011年10月31日)

『デザインのひきだし』編集部の雪です。
かつてない輝きを放つ『デザインのひきだし』14号、そろそろ書店店頭やみなさまのお手元に届いたでしょうか。気がつけば秋も深まり、編集部も次号に向けて走り初めました。
そこで本日は、連載企画「もじ部 〜フォントの目利きになる!〜」第4回参加者募集のお知らせです。

今回のもじ部は、いよいよ東京を飛び出し、株式会社モリサワの書体開発を行っているパートナー会社のモリサワ文研株式会社(兵庫県明石市)を訪問します。手作業による原字のレタリング〜デジタルフォント化、テストや修正といった品質管理まで、フォント開発の流れを見学させていただく予定です。

以下、詳細です。

【デザインのひきだし連載企画「もじ部」概要】

フォントの良し悪しって、どうやって判断したらいいんだろう? 書体の制作背景や作り手の意図がわかったら、フォント選びがもっと楽しく豊かな時間になるかもしれない。

そんなふうに思っている『デザインのひきだし』読者に集まっていただき、フォントメーカーや個人の書体デザイナーの方などフォントの作り手の仕事場を訪ね て、制作背景やコンセプト、この書体のここを見てほしいというポイント、フォント選びの考えかたなどを、じかに教えていただこうという企画です。

この連載企画では、毎回、読者の方から参加希望者を募集します。第4回「もじ部」の開催概要は以下のとおり。フォント制作の現場に、直にふれられるチャンス! とにかく文字が気になる、文字が好きというみなさん、ぜひご応募ください!
※第4回もじ部の様子は『デザインのひきだし15』(2012年2月上旬発売予定)誌面に掲載します。

【第4回「もじ部」開催概要】
●日時:2011年11月17日(木)12:30〜16:00
●訪問先:モリサワ文研株式会社(兵庫県明石市/最寄り駅は明石駅)
※モリサワ文研は、モリサワ書体の開発を手がけている会社です。
※当日は現地集合・現地解散です。交通費は各自ご負担ください。

●募集定員:5名
●参加対象者:書体、フォントに興味のある方でしたら、どなたでも。ただし、フォント制作に関わるお仕事をされている方はご遠慮ください。また、『デザインのひきだし』誌面に顔写真、お名前などが掲載されることをご了承いただける方に限らせていただければと思います。

【応募方法】
●氏名、年齢、職業(学校名)、メールアドレスに、モリサワ文研さんに聞いてみたいことを添えて、下記デザインのひきだし編集部までメールをお送りください。

hikidashi@graphicsha.co.jp

※定員を上回る方のご応募があった場合、抽選とさせていただきます。結果はメールにてお知らせいたします。

【応募〆切】
10月31日(月)午前10時まで

以上です。みなさまのご応募をお待ちしています。
どうぞよろしくお願いいたします!
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by design_hikidashi | 2011-10-17 10:08 | ただいま制作中!

『デザインのひきだし14』発売です!

今年もあっという間に10月。もう年賀状印刷なんて話題も耳にする時期になってしまいました……。早すぎる。

今年最後の(といっても年3回だけなんですが)『デザインのひきだし』が完成しました。いやぁ、我ながら表紙が派手!(笑) これは特集の「表面加工」技術を使って印刷加工されたものなんですが、驚くことに、印刷自体は印刷機に一度通ししただけ。うーむ、技術の進歩はすごいものです。

ちなみに今回の巻末特集は「小口の美」と題して、書籍や文具、カード等の「小口」に施す装飾などをご紹介しているのですが、それなら本誌でもぜひ小口装飾を! ということになり、かわいい水玉模様をパッド印刷で刷りました。それも贅沢に2色! いやぁ、かわいいです。

パッド印刷する際に、1冊ずつだと効率が悪いので、今回は3冊ずつ一緒に印刷しています。パッド印刷はオフセットほどの見当精度がでない、ということだったので、ずれても問題無いように絵柄をつくっています。そのおかげといいますか、一見、どの本の小口も同じ印刷に見えるのですが、よーく見比べてみると水玉模様の位置等が違った3種類の小口があるんです。

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この3冊が1度に刷っているものですが、こうして重ねて見ると、3冊の絵柄がつながっているのがわかります。みなさんがお手に取って頂くのはどれになるでしょうか。

特集内容などの詳細は、追々ご紹介していきますが、今回はざっと全体をご紹介します。(といっても編集担当・つまり私が11日まで不在にしておりますので、それ以降の更新になりますのであしからず)


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『デザインのひきだし14』
デザイン・印刷・紙・加工テクニック情報が満載!
今回の特集は「ピカピカもしっとりも特殊効果もおてのもの! 表面加工A to Z」です。


自分の発想したデザインを、いかに効果的に印刷/加工表現するか。そんなデザイナーに必須な印刷・紙・加工などの技術情報をわかりやすく紹介する『デザインのひきだし』。第14号である今号では「貼る・写す・塗る。ピカピカもしっとりも特殊効果もおてのもの! 表面加工 A to Z」です。本やパッケージなどさまざまな印刷物に必須なニス引きやPP貼りなどのラミネート、各種加工をドドンとご紹介。自分でつくったら何万円かかる!?という特集連動付録など、実物付録も満載で永久保存版の1冊です。


巻頭特集
貼る・写す・塗る。ピカピカもしっとりも特殊効果もおてのもの!
表面加工 A to Z

書籍カバーに、パッケージに、その他の印刷物に、さまざまに使われている表面光沢加工。その種類はOPニスから、フレキソコーターをつかったUV ニス/水性ニス、プレスコート、UV ラミコート、ラミネートなど多種多様なものがありますが、実はその種類や特性を良く知らないものも多く有ります。そこで本特集では、それらの表面光沢加工がどんなものがあるかを解説し、またそれらをうまく使った例や、どんなことができるのか、どのような注意が必要なのか、どこにお願いすれば加工できるかなどなど、印刷物に携わる人に必携の知識と情報をしっかりとまとめます。


巻末特集
小口の美


書籍や展覧感図録、ノート等のステーショナリー。それらの小口にはさまざまな装飾が施されています。さまざまな手法での印刷、カット技術、そして箔押し加工などなど、それらの小口装飾を一気にご紹介します。デザイナーが憧れる小口装飾について、徹底的に集めた保存版。本書小口にも大注目!


記事連動付録
第1特集連動の表面加工30種類
+タイ王国の素朴なクラフト紙4種類
+祖父江慎デザイン「いいかげん折り」本
+新しい紙「気包紙」 

グラフィック社編集部・編 定価:2,000円(税別) ISBN978-4-7661-2281-7 C3070 B5判 総144頁(オール4色)

amazonでは10月6日発売になってますな。
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by design_hikidashi | 2011-10-02 07:49 | ただいま制作中!