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デザインのひきだし・制作日記

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『デザインのひきだし17』発売です!

まだ暑い日もあるものの、朝夕はずいぶん涼しくなりましたね。それもそのはず、もう10月ではないですか! この夏、あちこち駆けまわって仕上げた『デザインのひきだし17』が、ついに発売になりました!(流通の関係上、来週になってしまうところもあるかと思います。すみません)ただいま津田が不在につき、今回は編集部・雪がお送りします。

さて、今回の『デザインのひきだし』、仕上がってきてまず驚いたのは、その分厚さでした(つくった本人たちでさえ)。

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当社比、1.7倍。
……という話をついこのあいだ、『デザインのひきだし15』のときにしたような気がするのですが、今回も同じぐらいの厚さになりました。でも圧倒的に違うのは、板紙でずっしり重く、分厚くなった15号に比べ、17号は意外と軽いということ。実は、本文ページ数はおとなりに置いてある『デザインのひきだし16』と同じなのですが、写真をご覧になってお察しのとおり、この分厚さは、とっても嵩のある「過保護な表紙」のせいなんです。

拡大して見ると、こんなです。

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ギラギラ、かつ、凸凹してますね。インキはこってりのっている。これ、緩衝材にスクリーン印刷しているんです。まさかこんな素材が雑誌の表紙に使えるとは、私たち編集部も、やってみるまでわかりませんでした。

今回の第1特集は、「今まで見逃してた! 印刷加工に使える、あんな紙、こんな素材」。手元にある見本帳に入っているのに、見過ごしていた紙や、印刷加工に使おうなんてそもそも考えたことがなかったような紙や素材のなかから、「実はこんな素材も使えますよ!」というものをたくさんご紹介しています。

たとえば、洋服やカバンなどを包装するのに使われる薄紙とか、
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ちょっと変わったクラフト紙とか、
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装飾性の高い紙クロスとか(しかも右端の素材は、加熱空押しすると色が変わるタイプ。今回はこれに箔押しも加えたトライアルを綴じ込んでいます)、
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そのほかにも、さまざまなカラーペーパーやクラフト系加工紙、ものすごく強度のある紙や非木材パルプの紙・素材、不織布などなど、「えっ、こんなものにも印刷加工できるの!?」という素材のオンパレード。いやあ、わたくし、ひきだし編集部員となって1年半以上が経ちましたが、今回はいつもにも増して目からウロコの連続でした……。

第二特集では圧倒的なメタリック感のすてきインキ、大日精化工業の「『LR輝』の大研究」。一般的なメタリックインキとの違いや、紙との相性など、全9種類の紙に後加工したものを加えた11種類の印刷加工見本とともに、たっぷりご紹介。
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そして巻末特集は「切手のデザイン」。
いま、日本の切手デザイナーは何人いるかご存じですか? なんと、少数精鋭の5人のデザイナーによってつくられているのだそうです。その5人全員へのインタビューや、日本と世界の特殊印刷・素材を用いたすごい切手たちをドドンと紹介。この特集を読んだら、世界の切手を集めたくなること請け合いです!

そうそう、今回忘れてはいけないのは、王子エフテックスが寄藤文平さんとつくった「ブンペル」(全6色)、名久井直子さんとつくった「ポルカ」と「ポルカレイド」(ともに全13色)という3種類の新しい紙を全色綴じ込んでいること! その制作レポートとともに、紙の風合いをたっぷりとお楽しみください。

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『デザインのひきだし17』

自分の発想したデザインを、いかに効果的に印刷/加工表現するか。そんなデザイナーに必須な印刷・紙・加工などの技術情報をわかりやすく紹介する『デザインのひきだし』。第17号である今号では「今まで見逃してた! 印刷加工に使える あんな紙 こんな素材」です。定番の紙や新発売の紙ばかりでなく、世にある様々な紙や素材をもっともっと印刷加工で使いこなすために、今まで見逃していた紙や素材を大紹介します。その多種多様な印刷加工を、連動付録満載でお届けします。

第1特集「今まで見逃してた!印刷加工に使える、あんな紙こんな素材」
最近あまり注目されていないけれど、使い方次第ではグッとステキになる紙。クラフト紙や不織布、合成紙、変わった素材の紙や緩衝材、あまり目が向けられていなかったけれど、実はさまざまな印刷物に使うことができ、おもしろい効果が得られるもの。デザイナーや制作に関わる人が知らない“使える”紙や素材を大紹介。実物サンプルも数多く綴じ込みます。

第2特集「圧倒的なメタリック感のインキ『LR輝』研究」
予算縮小で印刷物に掛けられる金額が減っている中、オフセット印刷でできる特殊印刷は注目の的。今回はオフセット印刷で従来とは比べ物にならないメタリック感が出せる「LR輝」インキを大研究。

巻末特集「切手のデザイン」
あの小さな紙面には、デザインと印刷加工技術との叡智が結集している。日本に5人しかいない切手デザイナーが全員登場。日本・世界の切手の印刷加工技術もしっかりご紹介します。

特別記事 新しい紙「ブンペル」と「ポルカ」
王子エフテックスが寄藤文平さんとつくった「ブンペル」、名久井直子さんとつくった「ポルカ」と「ポルカレイド」。この新しいファンシーペーパーをしっかり紹介します。

特別付録 あんな紙こんな素材22枚
+LR輝(金色/銀色/銅色)見本帳
+「祖父江慎の実験だもの」実験印刷
+ブンペル12枚+ポルカ/ポルカレイド26枚

2012年10月発行
B5判 並製
総156頁
定価:本体2,000円(税別)
978-4-7661-2434-7 C3070 

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by design_hikidashi | 2012-10-05 00:03 | ただいま制作中!
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